世界大百科事典(旧版)内のミラー,O.vonの言及
【科学博物館】より
…この博物館は57年にはサウス・ケンジントン博物館となり,さらに,これから分離された科学部門が1909年独立して現在の科学博物館として発足したが,このロンドンの科学博物館は現在でも世界で屈指の科学博物館として,その歴史とともに収集資料の質および量の高さを誇っており,多くの研究者が,この博物館の独立創立をもって,近代科学博物館の始まりとしている。1906年には,ドイツのミラーOskar von Miller(1855‐1934)がミュンヘンにドイツ科学技術博物館を開いた。彼は〈物理科学的自然現象と,その現象間の厳密な相互関係,ならびに技術に関する方法と考案について,ドイツの一般民衆に精通させる〉という非常に明確な目標をもってこの博物館を設立した。…
【プラネタリウム】より
…古くは機械的な太陽系運動儀のようなものもかなり数多く作られたが,現在では丸天井の内側に実際の星空と同様な諸天体を映し出す装置をもっぱらプラネタリウムと呼んでいる。これは1910年代の初めころ,ドイツのミュンヘンのドイツ博物館のミラーO.von Miller館長が,天体運行の原理を示す装置を作りたいと当時のハイデルベルク天文台長M.ウォルフと相談した結果,カール・ツァイス光学会社にその製作を依頼し,同社のバウエルスフェルトW.Bauersfeldらが開発完成したのがその初めであって,23年夏ツァイス社屋上の直径16mのドーム内で仮公開されて大好評を博した。当時の機械はイェーナ,あるいはミュンヘンで見られる星空を現すだけであったが,その後まもなく改良されて世界中のどの緯度の土地の星空も現すようになり,さらに各種の改良が加えられていった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」