ムコン酸(読み)ムコンサン

化学辞典 第2版 「ムコン酸」の解説

ムコン酸
ムコンサン
muconic acid

2,4-hexadienedioic acid.C6H6O4(142.11).HOOCCH=CHCH=CHCOOH.3種類のシス-トランス異性体があるが,一般的なものはトランス-トランス形である.2,5-ジブロモアジピン酸エステルにアルコールカリを作用させるか,グリオキサールマロン酸とをピリジンの存在下で縮合させると得られる.針状結晶.融点301 ℃(分解).熱アルコール,氷酢酸に可溶,水に難溶.シス-シス形はプリズム状結晶.融点194~195 ℃.熱水に可溶,エーテルに難溶.細菌においては,カテコールからcis,cis-ムコン酸が生成する.シス-トランス形は針状結晶.融点190~191 ℃.共役二重結合をもつので,還元するとジヒドロムコン酸HOOCCH2CH=CHCH2COOHとなる.[CAS 505-70-4]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

イチロー

[1973~ ]プロ野球選手。愛知の生まれ。本名、鈴木一朗。平成3年(1991)オリックスに入団。平成6年(1994)、当時のプロ野球新記録となる1シーズン210安打を放ち首位打者となる。平成13年(...

イチローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android