デジタル大辞泉
「分解」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぶん‐かい【分解】
- 〘 名詞 〙
- ① 細かに事の道理を分けること。また、いい説くこと。弁明すること。
- [初出の実例]「此分には先字義に分解の入ことなるゆゑで」(出典:大学垂加先生講義(1679))
- [その他の文献]〔後漢書‐馬皇后〕
- ② 結合しているものが細かに分かれること。また、あるものを個々の要素や部分に分けること。分析。〔五国対照兵語字書(1881)〕
- [初出の実例]「何故とか此故とか云ふのは事件が過ぎてから冷静な頭脳に復したとき当時を回想して始めて分解(ブンカイ)し得た智識に過ぎん」(出典:趣味の遺伝(1906)〈夏目漱石〉一)
- 「分解した砲を担いで」(出典:春の城(1952)〈阿川弘之〉一)
- ③ 数学で、考察の対象を、より簡単な対象に分けること。因数分解・部分分数分解など。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
- ④ 力・速度・電場・磁場などのベクトルで表わされる量を座標軸方向の成分に分けること。
- ⑤ 化合物が、より簡単な二種以上の化合物や単体に分かれること。また、分けること。〔小学化学書(1874)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「分解」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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分解
ぶんかい
decomposition
一つの化合物が成分単体、あるいはもっと簡単な化合物に分かれることで、化合、合成とは逆の過程をさす。すなわち、AB―→A+Bのような場合である。
分解には通常は他からエネルギーの供給が必要であり、そのエネルギー源によって、熱分解、光分解、電気分解、放射線分解などとよぶ。たとえば、塩化銀AgClは銀(Ag)と塩素(Cl)に光分解する。化学反応に伴うものとしては、酸化分解、還元分解、加水分解や加安分解(アンモノリシス)、そのほか溶媒との結合生成によって成分イオンに分かれたりするものの総称である加溶媒分解などがあげられる。これはソルボリシスsolvolysisという。
生体内でも酵素の作用によっていろいろな分解反応がおこっているのだが、通常はこちらはあまり「分解」とは意識されず、消化、発酵、腐敗などの生物化学反応(代謝)の一部とされている。しかし、本体は前述の酸化、還元、加水分解反応の複雑な組合せである。公害処理などに用いられる嫌気性分解は、つまりメタンガス生成発酵にほかならないことからもこのことはよくわかる。泥炭の生成なども還元分解反応の結果である。
[山崎 昶]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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分解
ブンカイ
decomposition
ある化合物が2種類以上のより簡単な物質に変化すること.ただし,この分解が可逆的である場合には解離という.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
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