化学辞典 第2版 「メタケイ酸ナトリウム」の解説
メタケイ酸ナトリウム
メタケイサンナトリウム
sodium metasilicate
(Na2SiO3)n(122.06×n).IUPACの受け入れる伝統名.IUPAC体系名はcatena-ポリ(ジオキシドケイ酸-μ-オキシド(1-))ナトリウム.けい砂とソーダ灰を混合し,高温に加熱溶融すると生成する.無水塩の水溶液から冷却析出させると九水和物が得られる.無水物は無色の斜晶系結晶で,四面体型のSiO4が,O原子をSiO4と共有して鎖状につながった構造をもつ.密度2.61 g cm-3.融点108 ℃.九水和物は無色の斜方晶系結晶.48 ℃ で結晶水に溶ける.塩は水に易溶で,水溶液はアルカリ性を示す.水溶液を加熱すると加水分解する.また濃厚水溶液に酸を加えるとゲル状のケイ酸が析出する.濃厚水溶液は水ガラスとよばれ,おもに接着剤に使用される.[CAS 6834-92-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報