改訂新版 世界大百科事典 「メランチウム」の意味・わかりやすい解説
メランチウム
Melanthium virginicum L.
北アメリカ産のユリ科の多年草。原始的な花の構造を有しているシュロソウ属やリシリソウ属に近縁であり,これらと同様に有毒のアルカロイド成分を植物体に含んでいる。茎は高さ70~150cm,先端に円錐花序をつける。花被は6枚で緑白色。長さ約1cm。花被のつけ根に距が発達し,この特徴によりシュロソウ属やリシリソウ属から区別される。花被上面の基部にはリシリソウ属と同様に一対の腺体がある。メランチウム属Melanthium(英名bunch flower)は北アメリカ東部特産で,4種が知られている。
執筆者:矢原 徹一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報