リシリソウ(その他表記)death camas(s)
Zygadenus sibiricus (L.) A.Gray

改訂新版 世界大百科事典 「リシリソウ」の意味・わかりやすい解説

リシリソウ
death camas(s)
Zygadenus sibiricus (L.) A.Gray

北海道の利尻島・礼文島の明るい草地に生えるユリ科の多年草。中国大陸北部,朝鮮半島北部,シベリアにも分布する。地下には鱗茎があり,茎は高さ10~25cmで,全形はシュロソウに似ているが,花は白色で美しい。花は7~8月,茎頂の円錐花序につく。花被,おしべはそれぞれ6個。果実は蒴果(さくか)である。リシリソウ属Zygadenusは約10種からなる小さな属で,北半球に分布。近縁なシュロソウ属同様,植物体にアルカロイド成分を含む。シュロソウ属とは花被上面の基部に一対の腺体があることによって区別される。北アメリカ西部産のZ.fremontii (Torrey) S.Watson(英名false camas(s))はしばしば栽培される。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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