ユアン・ムーチー(読み)ゆあんむーちー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユアン・ムーチー」の意味・わかりやすい解説

ユアン・ムーチー
ゆあんむーちー / 袁牧之
(1909―1978)

中国の俳優、映画監督。浙江(せっこう/チョーチヤン)省寧波(ニンポー)の人。中学生で洪深(こうしん/ホンシェン)の戯劇協社に参加、1930年上海(シャンハイ)の左翼文化運動の勃興(ぼっこう)とともに大学を中退して新劇界に入り、俳優として活躍する。1934年映画界に入り、『桃李劫(タオリーチエ)』に主演。1937年には『街角天使』を監督、抗日戦中は救亡演劇隊にも加わり、1938年には抗日根拠地の記録映画製作のため、延安電影団に参加する。のちソ連に赴き、エイゼンシュテインに師事した。帰国後は1946年に東北映画製作所長、解放後は初代の中央映画局長を歴任したが、1954年以降は病気のため職を離れた。

[刈間文俊]

資料 監督作品一覧

街角の天使〈馬路天使〉(1937)

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