ユナニ(英語表記)Yunani

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユナニ」の意味・わかりやすい解説

ユナニ
Yunani

アラビア伝統医学。ユナニとはイオニアがアラブ風に転訛した語である。元来はギリシア医学,特にガレノスの伝統が5世紀以後東漸して,ペルシアを経てイスラム文化圏に定着し,アラブ化されたものである。 10~12世紀に黄金時代を迎え,ラージーイブン・シーナーイブン・ルシュドらの大家が出たが,13世紀以降急速に退潮した。しかし,ムガル朝下のインドでは手厚い保護を加えられ,現在まで引継がれている。現在,最も盛んに行われているのはパキスタンで,次いでインドのイスラム教徒の間で行われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android