ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イオニア」の意味・わかりやすい解説
イオニア
Iōnia
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翻訳|Ionia
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古代ギリシアの地域名で、小アジア西岸の南北約150キロメートルに及ぶ帯状の地域。紀元前1000年ごろにアテナイ(アテネ)を中心とするイオニア系のギリシア人により植民が行われ、前8世紀後半にはミレトス、キオス、サモスなどのポリスが形成された。同じころ、この地においてホメロスの二大叙事詩がまとめられている。この後ギリシア世界の先進地域として発展し、植民市建設にも積極的に参加した。前600年ごろにはミレトスのタレスにより哲学が創始された。前6世紀に入ると、リディア、のちペルシアの支配を受け、前5世紀初めには反乱を起こすが失敗した。これがペルシア戦争の発端である。この後解放されたイオニア諸市の大半はデロス同盟に加わった。前386年には、名目的ではあるがふたたびペルシア支配下に置かれ、アレクサンドロス大王の東征後はマケドニア、のちにペルガモンの領土に編入され、前133年にローマの属州とされた。
[前沢伸行]
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