ユングリング家(読み)ユングリングけ(その他表記)Yngling

改訂新版 世界大百科事典 「ユングリング家」の意味・わかりやすい解説

ユングリング家 (ユングリングけ)
Yngling

スウェーデンノルウェー上代王家。北欧伝承によれば,中部スウェーデンのウプサラの王家はオーディン神にさかのぼり,4代目のユングビYngvi(別名フレイ)の名によりユングリングと呼ばれる。ウプサラの5~7世紀の古墳は,イギリス詩《ベーオウルフ》や9世紀ノルウェーの韻文詩《ユングリンガ・タル》にうたわれるユングリングの王たちの墓とされている。《ユングリンガ・タル》によれば,ノルウェーの統一者ハーラル1世は8世紀に南東ノルウェーへ移ったユングリング王家に属するという。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 熊野

世界大百科事典(旧版)内のユングリング家の言及

【ウプサラ】より

…タキトゥスの著作《ゲルマニア》にみえるスイオネスSuiones(Svea)はウップランドに居住し,その政治的中心地は,今日のウプサラ市北端に位置する古ウプサラGamla Uppsalaにあった。ここには約300の古墳群があり,とくに東端の三つの大古墳の主は,スノッリ・ストゥルルソンの伝えるユングリング家の王たち(5~6世紀)に比定されている。3古墳の東の丘は〈集会の丘〉とよばれ,初期中世には,毎年2月に王と農民の集会が開かれた。…

※「ユングリング家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む