改訂新版 世界大百科事典 「ラカディーブ諸島」の意味・わかりやすい解説
ラカディーブ[諸島]
Laccadīve Islands
インド半島マラバル海岸の沖合320kmのアラビア海に浮かぶサンゴ礁の小島群で,このうち北部の小島群はアミーンディービ諸島Amīndīvi Islandsとも呼ばれる。ナイン・ディグリー海峡の南に位置するミニコイ島Minicoy Islandが最大島。1956年以来インドの中央政府直轄領ラクシャドウィープLakshadweepを構成し,総面積32km2,人口6万0650(2001),主都はカバラティKavaratti。20のおもな島のうち居住者は10島に限られ,住民は,9世紀ころマラバル海岸から移住したヒンドゥー教徒が13世紀にイスラムに改宗した人々で,主としてココヤシ,パンノキの実の採集と小舟を操っての漁業によって生計をたてている。ミニコイ島の住民はスリランカの仏教徒がイスラム化した人びとで,島内にはインド海軍の基地がある。
執筆者:藤原 健蔵
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報