ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラチウム」の意味・わかりやすい解説 ラチウムLatium イタリア中西部,アペニン山脈とチレニア海の間の古代ローマの地域名。現在はラツィオ州。本来はアルバヌス山付近の小地域であったが,前 500年までにテベレ川からキルケ岬にまで広がり,これを古ラチウム Latium Vetusと呼んだ。その後ローマの主導権のもとにウォルスキ人,アウルンキ人,ヘルニキ人などの地域が包含され,帝政初期にはマッシクス山とシヌエッサにまで達したが,これを併合ラチウム Latium Adiectumと呼んだ。皇帝アウグスツス (在位前 27~後 14) はラチウムとカンパニアを結合し,292年以後はカンパニアという名称が優先されたので,ラチウムは現在なおカンパーニア Campaniaとも呼ばれる。ラチウムは歴史上ローマと盛衰をともにした。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by