ラッセル=アインシュタイン声明(読み)ラッセル=アインシュタインせいめい(その他表記)Russell-Einstein Statement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ラッセル=アインシュタイン声明
ラッセル=アインシュタインせいめい
Russell-Einstein Statement

イギリスの哲学者 B.ラッセルらが 1955年7月9日に発表した核兵器廃棄などを提唱した声明。米ソの核軍備競争の激化を背景に,ラッセルがアメリカの物理学者 A.アインシュタインと話合ったのがきっかけで,湯川秀樹を含む世界の著名な学者8人の署名を得てアメリカ,ソ連,イギリス,フランス,中国,カナダの6ヵ国の元首または首相に送られた。この声明は,核戦争の大規模な破壊性を具体的に説き,各国の政府に対し,国際紛争の解決のためには戦争に訴えず,平和的手段を発見することを勧告し,また全般的軍備撤廃の一部としての核兵器廃棄などを主張した。同声明は世界的に反響を呼び,パグウォッシュ会議が開かれるきっかけともなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android