普及版 字通 の解説
19画
[字訓] みだれる・おさめる
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
言の両旁に糸飾りを垂れている形。言は神への誓約を収めた器。祝詞の器((さい))の上に自己詛盟の意味で、入墨の辛(針)をそえた形。〔説文〕三上に「亂るるなり。一に曰く、治むるなり。一に曰く、えざるなり」と三訓を加える。に巫女の形を加えた(れん)は、神を楽しませる意。下に攴(ぼく)を加えた形は變(変)で、神への誓約を破る意。金文では鑾(らんき)を「(らんき)」としるし、蠻(蛮)夏を「夏(ばんか)」としるし、二音二義のある字である。を〔説文〕のように亂(乱)と治の両義に訓するのは、亂と声義同じとするものであろう。
[訓義]
1. みだれる。
2. おさめる。
3. 古くは鑾の鑾、蛮夏の蛮の字に用いる。
[古辞書の訓]
〔立〕 ミダル 〔字鏡集〕 コトハル・ミダル
[声系]
〔説文〕に声として變・鸞・臠・巒・攣・彎・蠻・鑾など十九字を収める。声の字に豊かなもの、緩くまがるものの意があるようである。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報