誓約(読み)せいやく

精選版 日本国語大辞典「誓約」の解説

せい‐やく【誓約】

〘名〙
① 誓って約束すること。また、その約束。盟約。
※金刀比羅本保元(1220頃か)中「住持の僧侶何ぞ彼誓約(セイヤク)を忘れ給はむや」
※信長記(1622)一上「両人して彦五郎殿を守立申べしと評定し、たがひにかたく誓約(セイヤク)して」 〔志‐彭伝〕
② 仏菩薩または神が、衆生を救済しようとする、その誓い。誓願。
※神皇正記(1339‐43)下「末世といへども神明の威徳不可思議なり。誓約のかはらざることこれにておしはかるべし」

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デジタル大辞泉「誓約」の解説

せい‐やく【誓約】

[名](スル)固く誓うこと。また、その誓い。「口外しないと誓約する」「誓約書」
[類語]協定条約約束取り決め申し合わせやく約定契約協約結約盟約確約保証保障公約口約内約黙契黙約折り紙つき誓う宣誓血盟特約起請

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世界大百科事典 第2版「誓約」の解説

うけい【誓約】

古代日本で行われた卜占(ぼくせん)の一種。ある事柄吉凶真偽成否につき祈誓して神意をうかがうこと。記紀神話には天照大神(あまてらすおおかみ)と素戔嗚尊(すさのおのみこと)がたがいに子を成して神判を得ようとする行為が〈うけい〉と呼ばれている。なお祈狩(うけいがり),誓湯(うけいゆ)(盟神探湯(くかたち)),誓酒(うけいざけ)などさまざまな方法があり,誓湯などは訴訟事項に対する判決法として用いられていたらしい。

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普及版 字通「誓約」の解説

【誓約】せいやく

誓う。〔三国志、蜀、彭伝〕(獄中、諸亮に与ふる書)昔(つね)に統(はうとう)と共に相ひ誓す。庶(ねが)はくは足下の末蹤(まつしよう)(一番の後ろ)に託し、心をの業に盡し、名を古人ひ、勳を竹帛(歴史)に載せんと。

字通「誓」の項目を見る

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世界大百科事典内の誓約の言及

【素戔嗚尊】より

…イザナキがその理由を問うと,彼は〈母の国にゆきたくて泣くのだ〉と答え,よってスサノオは神の国から追放されることとなった。辞去に際し彼はアマテラスのもとへ赴き誓約(うけい)を行う。その結果スサノオは邪心のないことが証されたとし,勢いに乗じて数々の神聖冒瀆の挙に及んだため,たまりかねたアマテラスが天の岩屋戸(あまのいわやど)にさしこもり,天上天下は暗闇にとざされ混沌,騒然たる状況に陥る。…

【宣誓】より

…【高田 裕成】
[公務員法上の宣誓]
 公務員となった者が,職務を執行する以前に,国民に対し,国民全体の奉仕者として(憲法15条2項)公共の利益のために勤務すべき責務を自覚すること,日本国憲法を遵守し(99条。憲法尊重擁護義務)法令に従うこと,ならびに公務員としてその他の公務員法上の義務を守ることなどを誓約することをいう。アメリカ法の影響を受けて,新憲法の下で公務員制度のなかにもりこまれた(国家公務員法6条,97条,地方公務員法31条等)。…

【のろい(呪)】より

…争っている兄弟の,〈今後私の子孫がお前の子孫と食事を共にしたら,どちらも死ぬ〉というのろいが,出自集団の分裂の原因となったという伝承も多い。 誓約ものろいの一種とみなされている。それは,〈もしも私が犯人であれば,私はこの薬のせいで死ぬだろう〉というぐあいに,条件つきで自分自身をのろうことなのである。…

※「誓約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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