ラークシャサ(英語表記)rākṣasa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラークシャサ」の意味・わかりやすい解説

ラークシャサ
rākṣasa

羅刹。インド神話の悪魔のこと。ラクシャス祖先とする一族で,夜ごとに墓場に出没し,供え物を乱したり人肉をくらうといわれる。その女性形はラークシャシー rakṣasīで羅刹女と訳される。叙事詩マハーバーラタ』中の人食い巨人ヒディンバ,その仲間キルミーラ,ガトートカチャや『ラーマーヤナ』中のランカーの王ラーバナなどが有名。しかしこの悪の権化仏教に吸収されて仏の守護神となった。像としては神王形で甲冑を着け,刀を持って白獅子に乗っている。

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