ラーナイト(その他表記)larnite

改訂新版 世界大百科事典 「ラーナイト」の意味・わかりやすい解説

ラーナイト
larnite

ジカルシウムケイ酸塩鉱物の代表的な一種。ラルン石ともいう。化学成分はCa2SiO4。窯業分野では化合物組成を表してC2S(ケイ酸二石灰)とも書き表す。セメント分野ではベリットbeliteの通称で呼ぶ。単斜晶系に属し,{100}にへき開明りょう。短柱状,粒状結晶となる。Ca2SiO4の組成にはα,α′,β,γが存在するが,ラーナイトはβ型の構造をもつ。比重3.28。無色,白色,灰色などを呈す。高温で生成したものが冷却する場合は変態を起こして崩壊する性質があるが,B2O3,Sなどの少量の固溶により安定化が行われる。ポルトランドセメントクリンカー,製鉄の際に発生する高炉スラグ,転炉スラグなどのケイ酸,石灰を主要成分とするスラグ類の主要構成鉱物である。天然では比較的まれに産出するが,その名称は発見地の北アイルランド北東部のラーンにちなむ。
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最新 地学事典 「ラーナイト」の解説

ラーナイト

larnite

化学組成Ca2SiO4の鉱物。単斜晶系,空間群P21/n, 格子定数a0.548nm, b0.676, c0.928, β94.55°, 単位格子中4分子含む。不完全な板状結晶,あるいは粒状集合,{100}での集片双晶が普通。無~灰色,透明~半透明,ガラス光沢。劈開{100}に明瞭。硬度~6,比重3.28。薄片では無色,屈折率α1.707~1.715, β1.715~1.722, γ1.730~1.740, 2V(+)63°~73°。灰オリーブ石(calcio-olivine)(直方晶系)と多形関係にある。高温スカルン帯にブレディヒ石(bredigite, Ca7Mg(SiO44)・スパー石などに伴う。名称は原産地,北アイルランドAntrimのLarneに由来。

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