普及版 字通 の解説
15画
[字訓] えらぶ・ととのえる・つつしむ
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
(び)+攴(ぼく)。〔説文〕三下に「擇ぶなり」とし、声とするが、声が合わない。また「書に曰く、乃(なんぢ)の甲冑を(をさ)めよ」と〔書、費誓〕の文を引く。〔注〕にを徹の意としており、〔史記、魯世家〕に引いて陳に作り、陳列の意とする。ただ〔孔伝〕にを「(えら)ぶなり」としており、〔説文〕と同義。金文の〔陳(ちんぼうき)〕に「(つつし)みて吉金を擇ぶ」という語がある。の上部は獣屍、(べん)は獣爪の形。獣爪を以て、獣屍の肉をとる意であるから、〔詩、商頌、殷武〕「(ふか)く其の阻に入る」のよう用いる。選択の擇(択)も(えき)(獣屍の象)よりとるべきものを択ぶ意。これをうちたたくことを(と)(やぶる)という。と形義の近い字である。
[訓義]
1. えらぶ、えらびとる。
2. ととのえる、おさめる。
3. つつしむ。
4. ぬいあわせる、つづる。
[古辞書の訓]
〔字鏡集〕 キラフ・エラブ
[熟語]
甲▶・徹▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報