デジタル大辞泉
「字鏡集」の意味・読み・例文・類語
じきょうしゅう〔ジキヤウシフ〕【字鏡集】
鎌倉前期の漢和字書。7巻または20巻。菅原為長著という。成立年未詳。漢字を偏旁で分類し、さらに偏旁を字義により分類した字形引きの字書。
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字鏡集【じきょうしゅう】
鎌倉時代の漢和辞書。龍谷大学蔵本・寛元本など7巻本系のものと,応永本・白河本など20巻本系のものとがある。著者は,応永本の書入れから菅原為長とされ,成立は,寛元本末尾の識語(奥書)から1245年以前と見られる。標字は部首別にあげられ,さらに意義分類を施した配列となっている。音注,訓注,反切が記されているが,異体字や和訓の豊富なことが特徴で,また伝本によっては和訓に声点の付されたものがある。本書の祖とされる《字鏡鈔(抄)》とともに,配列法や注記類の種類・注記法などの変遷や,先行字書の受容が注目され,研究されている。
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字鏡集
じきょうしゅう
平安、鎌倉両時代にわたって完成された漢字辞典。著者は菅原為長(すがわらのためなが)で1245年(寛元3)の写本が現存する。この七巻本のほかに二十巻本(1416年の写本)もある。漢字をいろは順に配列した橘忠兼(たちばなのただかね)編『色葉(いろは)字類抄』3巻(1145ころ)に倣い、いろは別をさらに天地人に分類し、片仮名で和訓を付し、当時編成の辞典中もっとも解釈が豊富である。いろは順と和訓は、これに続く漢字辞典の『平他(ひょうた)字類抄』や『和玉篇(わごくへん)』などに大きい影響を与えた。
[彌吉光長]
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字鏡集
じきょうしゅう
菅原為長の撰によると伝えられる漢和字書。7巻本と 20巻本がある。成立年代未詳。寛元3 (1245) 年以前とされる。『和玉篇 (わごくへん) 』に先立つものとして位置づけられる部首引きの字書で,部首は意義分類によって配列され,音訓が記されている。意義分類は『色葉字類抄』によったとみられる。異体字や訓の豊富であるのが特色である。
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世界大百科事典(旧版)内の字鏡集の言及
【辞書】より
…ことにこの時期から版本の辞書もあらわれ,広く用いられるようになった。漢字・漢語に関するものとしては,まず部首引きのものに《字鏡(じきよう)》(原本は院政時代の成立か),《字鏡集》(菅原為長著。寛元期(1243‐47)ころ,またはそれ以前に成立)が現れ,ついで,室町中期に《[和玉篇]》が出た。…
※「字鏡集」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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