ルプー(読み)るぷー(その他表記)Radu Lupu

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ルプー」の意味・わかりやすい解説

ルプー
るぷー
Radu Lupu
(1945―2022)

ルーマニアのピアノ奏者。ブカレスト音楽院で学んだのち、モスクワ音楽院留学、名教師ゲンリヒ・ネイガウスHeinrich Neuhaus(1888―1964)とその子スタニスラフ・ネイガウスStanislav Neuhaus(1927―1980)の両氏に師事した。1966年クライバーン国際コンクール、1967年エネスコ国際コンクール、1969年リーズ国際コンクールでそれぞれ第1位となり、以後ロンドンを本拠に演奏活動に入る。1973年(昭和48)初来日。一音一音を入念かつ叙情的に歌い込む独特の演奏スタイルで知られたが、1980年代に入ってからは造型にもみるべきものがあり、シューベルトブラームスで洗練された芸風を示していた。

[岩井宏之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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