大学事典 「ロシア民族友好大学」の解説
ロシア民族友好大学[ロシア]
ロシアみんぞくゆうこうだいがく
冷戦期さなかの1960年,ソ連邦政府が「民族友好大学」としてアジア・アフリカ・ラテンアメリカ諸国で活躍する専門人材を育成する目的で設立を決定。翌年アフリカ民族独立運動のリーダー,コンゴの首相パトリス・ルムンバの名称を冠し,ルムンバ大学(ロシア)と改称した。工,歴史・哲学,医,農,物理・数・理,経・法の基幹6学部で1962年に正式開校(開講)。1965年第1期卒業生47ヵ国出身の228人を出す。モスクワ市南西部に広大なキャンパスを新設,1975年までに卒業生5600人を数え,うち4250人が89ヵ国の出身であった。卒業者の中からナミビア,アンゴラ,スリランカほかの大統領,バングラデシュ首相等が生まれた。1992年ロシア民族友好大学と改称,環境学部等を増設。2014年現在,大学院生含む学生数約2万8000人,教職員数約5000人である。国内では高い評価を受けている。ロシア出身の著名卒業生にジリノフスキー自民党党首,ハカマダ国会議員,フィリッポフ教育大臣などがいる。
著者: 所伸一
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報