知恵蔵 「ロビン・ウィリアムズ」の解説
ロビン・ウィリアムズ
親日家として知られ、映画の宣伝などで何度も来日。任天堂のゲームソフト「ゼルダの伝説」の大ファンで、娘にゼルダと名前を付け、同ゲームソフトのテレビCMで共演したこともある。親しみやすい人柄で日本のファンも多い。
多くのチャリティ活動を続けており、ジュリアードの同期生でスーパーマン役として有名なクリストファー・リーブが脊髄(せきずい)を損傷した際には、脊髄損傷の研究資金集めに奔走。友人で自身もパーキンソン病と闘う、俳優のマイケル・J・フォックスが患者支援団体を設立した際には、財団を支援した。
自身は、若いころからアルコールと薬物依存に苦しみ、リハビリ施設への入所と出所を繰り返した。一度は立ち直ったが、06年から再び依存症となり、最近は重度のうつ病も患って、7月にはミネソタ州の薬物乱用者向けリハビリ施設へ自主的に入所した。13年まで出演していたCBSのコメディ番組は、14年に入ってキャンセルしていた。14年8月11日、米カリフォルニア州サンフランシスコ近郊の自宅で死去。享年63歳だった。首つり自殺による窒息死だった。妻スーザン・シュナイダーさんは「ロビンはうつ病や不安、初期のパーキンソン病と勇敢に闘った」と説明し、アルコール依存症が自殺の原因となったとの見方を否定した。12月に北米公開予定(日本では15年3月公開予定)「ナイト ミュージアム3/エジプト王の秘密」など計4本の映画を撮り終え、11年ぶりに「ミセス・ダウト2」の企画も発表されていた。パーキンソン病のため仕事に影響が出ていたかどうかは不明。オバマ米大統領は追悼の談話を発表した。
(フリーランスライター 葛西奈津子 / 2014年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報