日本大百科全書(ニッポニカ) 「ワシントン国立動物公園」の意味・わかりやすい解説
ワシントン国立動物公園
わしんとんこくりつどうぶつこうえん
National Zoological Park
アメリカ合衆国の首都ワシントンのホワイトハウスから約3キロメートルにある動物園。スミソニアン博物館で飼育されていた動物をもとに、1890年に開園した(創立は1889年)。当初はサーカスからの預かりものや、外国から贈られた動物たちを多く展示していた。その後、採集隊を派遣しアフリカや南アメリカから直接収集し、コレクションを豊富にした。1960年代から施設の改造が始まり、自然に調和した見やすい動物園となっている。さらに、「動物園は野生生物を消費するのではなく、生産することに努力すべきである」という園長の考えにより、1975年には隣のバージニア州フロントロイヤルに1274ヘクタールの非公開の繁殖場をつくった。2003年の飼育動物はジャイアントパンダ2頭を含めて435種2800点。面積は63ヘクタールである。入園は無料で、年間350万人が入る。
[祖谷勝紀]