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動物園 どうぶつえん zoological garden; zoo

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

動物園
どうぶつえん
zoological garden; zoo

動物を飼育し,教育,観賞などの目的で公開している施設。また動物の分類や生態などの研究機関を兼ねていることもある。動物を集めて飼育することは,古代中国やエジプトなどで前 10世紀にすでに行われており,またギリシアローマ時代でも貴族たちによって動物園的なものが開かれていた。

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デジタル大辞泉の解説

どうぶつ‐えん〔‐ヱン〕【動物園】

世界各地から集めた種々の動物を飼育し、調査や保護、教育、娯楽などを目的に広く一般に見せる施設。
[補説]日本では、明治15年(1882)開園の上野動物園が最初。

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百科事典マイペディアの解説

動物園【どうぶつえん】

動物に関する知識の普及や娯楽のために,多数の動物を収集飼育して観覧に供する施設。高等動物,特に鳥獣の飼育が多く,時に水族館,昆虫館を付設する。1752年開設のウィーンシェーンブルン動物園が世界最初。
→関連項目サファリ

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世界大百科事典 第2版の解説

どうぶつえん【動物園 zoo】

動物園とは動物を収集飼育し一般に公開している施設であるが,日本では現在,博物館の一種とされる社会教育施設である。したがって博物館法で規定される趣旨に沿って運営されている。すなわち資料(生きた動物)を収集し保管し(飼育管理),展示して教育的配慮のもとに一般公衆の利用に供し,その教養,調査研究,レクリエーションなどに資するために必要な事業を行い,あわせてこれらの資料に関連する調査研究を目的としている。同じ趣旨で国際博物館会議(ICOM)も動物園を博物館の一つのタイプと認めている。

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大辞林 第三版の解説

どうぶつえん【動物園】

動物を収集・飼育し、教育・娯楽などのために一般に公開する施設。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

動物園
どうぶつえん

生きた動物を収集・飼育し、繁殖させ、これを教育、レクリエーションなどのために一般の観覧に供する施設。大規模なものは動物公園ともいう。[小森 厚]

歴史

王侯貴族が珍しい動物を集めて飼育し、これを見て楽しんだ例は、古くからエジプト、中国、ヨーロッパ、さらにはメキシコにあったアステカ帝国などにもその例が知られているが、近代動物園の始まりは、1779年にオーストリアのウィーンで、神聖ローマ帝国皇帝ヨーゼフ2世によって一般に公開されたシェーンブルン宮殿の動物園であるとされる。これは、先代のフランツ1世がその皇后マリア・テレジアのために、7年の歳月をかけてつくった動物のコレクションであった。1773年には、フランスでもパリで国立自然史博物館付属植物園ジャルダン・デ・プラントの一角にメナジュリーとよばれる動物飼育展示施設が公開されたが、これをもって近代動物園の始まりとする説もある。さらに1828年になると、イギリスでもロンドンのリージェント・パーク内に、ロンドン動物学協会によって動物園が開かれている。アメリカにおいては、1865年にニューヨークのセントラル・パーク内に小動物園が開かれたが、本格的な動物園として最初のものは、74年に開かれたフィラデルフィア動物園であるとされている。
 このほか動物園の発生とかかわり合いのあるものには見せ物もあり、とくに15世紀ごろからヨーロッパ各地でみられるようになったベア・ピット、すなわち「クマの穴飼い」は、動物園の前身ともいえるものであった。また、貴族の動物コレクションが始まると、これらに動物を供給する動物商人が、手持ちの動物を有料で一般の展覧に供するようになり、ここにも動物園の発生がみられた。この種の動物園としては、1901年ドイツのハンブルクに開かれたカール・ハーゲンベック動物園がもっとも有名であり、ここは動物の馴致(じゅんち)、飼育展示などの技術面でも、動物園の発展に大きな影響をもたらしている。
 日本では、江戸時代に両国とか上野広小路などで、シカやクジャクなどを飼って、客に見せながら湯茶を供する花鳥茶屋(かちょうぢゃや)などというものがあった。これが動物園の原型とする説もあるが、これら花鳥茶屋は、現在もデパートなどで小動物を置いた屋上庭園などにその姿をとどめているとみられる。1871年(明治4)ウィーンで開かれた万国博覧会への出品物収集に端を発して、73年に日比谷(ひびや)に近い山下門内(現在、帝国ホテルの南側の場所)に博物館が開かれたが、その中には生きた動物が飼育展示されていた。これが博物館とともに上野公園に移され、82年に開園したのが上野動物園の成立で、日本の動物園の最初ということができる。[小森 厚]

現状

第二次世界大戦によってヨーロッパや日本の動物園は壊滅状態となったが、戦後、平和を求める民衆の要望にこたえて急速に復興し発展を遂げてきた。しかし戦後においては、かつてはヨーロッパ諸国の植民地であったアフリカや東南アジアの諸国が独立し、開発が急速に進むなかで、動物園用の動物収集のあり方も大きく変化した。国際協力も重大課題となり、1945年には国際動物園園長連盟も発足し、日本においては、戦前に発足していた日本動物園水族館協会の組織が強化され、活動も活発となった。また、自然保護への配慮も動物園にとって重要なこととなり、希少動物の増殖について、動物園の技術に負うところが大きくなってきた。
 このように状況にあわせて、動物園においては、特定の動物の研究・増殖に力を入れる専門動物園ともいえるものが生まれてきた。日本においては、1956年(昭和31)に開設された日本モンキーセンターがそのよい例である。また、希少動物の保護増殖を目的として設立された施設で、一般に公開されるものも生まれてきている。1946年にイギリスに開設されたスリムブリッジ水禽園(すいきんえん)や、59年に開園されたジャージー動物園が、その代表的なものといえる。一方、動物園の規模や展示技術も大きな発展を重ねてきた。檻(おり)に入れた動物を見るのでなく、観客が車の中から放し飼いの動物を見るという発想による多摩動物公園のライオンバス(1964)は、その後イギリスでサファリ型の動物園へと発展し、その後この種のサファリパークが急速に増えた。
 2002年(平成14)現在、社団法人日本動物園水族館協会に加盟している会員は、動物園97、水族館71である。『国際動物園年鑑』International Zoo Year book, Vol.36(1998)には世界で93か国、760以上の動物園(水族館を含む)の名があげられている。[小森 厚]

意義

動物園が社会に果たす機能としては、従来、(1)教育、(2)レクリエーション、(3)研究、(4)自然保護の四つがあげられていたが、20世紀後半に入って、(5)自然認識の導入口としての役割が付加された。
(1)教育 動物園が教育の場であることは、すでに紀元前4世紀ごろのギリシアの動物園が教育目的に利用された記録があることからもうかがうことができる。日本でも、博物館の一種として博物館法の適用を受けているのもその現れである。動物園における教育は、教材がそこにあり生活しているというところに特徴があり、生きた博物館というよりも、さらに、動物の生活そのものをじかに示すことができる点でユニークである。この特徴を強化する意味で、ラベルによる解説、指導員による直接解説などの方法がとられており、海外の動物園では、特別な組織として教育部を設けているものも多い。しかし、これらの教育的機能が動物園独自で行われており、学校教育システムと直接結び付いていないことは、今後の大きな課題となるであろう。また、同じような意味で、目的を同じくする博物館や植物園との協力関係がかならずしも十分でない点も問題を残している。動物園が真の教育の場として機能するには、その特徴を生かしつつ、他の機関との密接な連携による活動が必要となろう。
(2)レクリエーション この機能もまた動物園の社会的機能の重要な柱である。人間の生活が機械化し、自然との隔絶が進めば進むほど、人々の自然希求の度合いは高まるといわれ、市民の身近な自然として動物園や植物園が存在するからである。この種の市民需要は今後ますます増大するものと考えられ、これらの需要に対応するためには、単に動物を展示するだけではなく、動物が自然的背景の中に生活する、いわゆる生態展示が必要となろう。この点では、都市型動物園から郊外型動物園への移行が世界的傾向となっているのが、その現れである。
(3)研究 これもまた動物園の重要な機能であり、学術上も欠くことのできない部分である。どうしても機会が少なく、詳細な研究対象としてとらえがたい野生動物を、身近に、しかも計画的に研究することが動物園では可能であるからである。ロンドン動物園に併設されているウェルカム比較生理研究所、ナッフィールド比較医学研究所などはその現れであり、アムステルダム動物園に大学の研究所が設置されているのも同じ目的によるものであろう。これらの研究成果は、人間医学のうえに役だつばかりでなく、野生動物の保護事業のうえにも大きく貢献している。
(4)自然保護 人類にとって自然保護はもっとも現代的な課題である。人間のとどまるところのない発展は、その反面、動物・植物を含む自然の状態を著しく圧迫しているからである。事実、1600年以後400年の間に鳥類のうち109種が絶滅し、哺乳(ほにゅう)類88種が消滅したという。この原因は、人間の開発による生息環境の破壊や狩猟などであるが、その基本には、動物に対する科学的知識の欠如が最大の理由として存在する。このような背景のなかで、動物園が果たす役割は、過去に積み上げてきた動物についての知識技術を保護活動に生かすことであり、また、絶滅の危機にある動物たちの最後の安息所として機能することであろう。さらに積極的には、絶滅の危機にある動物を増やし、ふたたび野生によみがえらせることも重要である。事実、アラビアオリックス、ハワイガン、シフゾウなど、動物園技術が役だった例は多く、日本でもトキ、ライチョウ、カモシカなどについて努力がなされている。このような取組みについては、国際自然保護連合(IUCN)が、新世界環境保全戦略(1991)のなかで「種と遺伝子資源を維持するために、生息地内と生息地外での保全を併用する必要があり、動物園は生息地外個体群の維持に重要な役割をもつ」とし、また、1992年の生物多様性条約では「種の野生復帰や生息地の回復・復原に関し、生息地内と生息地外の保護施設間での協力関係の強化」を掲げ、この分野における動物園の役割について明示している。これを受けて、日本の新生物多様性国家戦略(2002)においても「飼育栽培下における種の保存」を掲げ、生息地外における種の維持について動物園の役割を述べている。
(5)自然認識の導入口 この面で動物園の果たす役割は、人間の生活が機械的になればなるほど重要性をもつ。ヒトもまた自然の一部であり、自然を離れては生存しえないからである。大自然と隔絶しがちな市民生活のなかで、身近な自然としての動物園や植物園は、その存在によって、自然をヒトの心のなかに呼び戻す機能をもつ。動物園や植物園を訪れることによって、人間以外の生物の存在と営みを知り、自然の仕組みをかいまみる機会を得るのである。そしてまた、この需要にこたえるためには、動物園はより多くの自然をその中に取り込む努力が必要となろう。[中川志郎]

展望

人間生活のなかで、動物園の存在は今後ますますその重要性を高めると思われる。しかし、その需要にこたえるためには、教育システムの確立、視聴覚技術の導入、生態展示への変換などが急務となり、また、動物の収集にあたっては、動物園どうしの国際的な協力による動物園動物の確保zoo stock systemが必要となろう。動物の保護については、種の保存的な機能を果たすことはもちろん、野生での保護のためにその技術を十分に発揮することが必要となる。また、展示にあたっては、動物そのものをみせることから、動物の生活をみせる方向に移行するものと思われる。[中川志郎]
『G・ヴェヴァーズ著、羽田説子訳『ロンドン動物園150年』(1972・築地書館) ▽中川志郎著『動物園学ことはじめ』(1975・玉川大学出版部) ▽佐々木時雄著『動物園の歴史 日本編』『動物園の歴史 世界編』(1975、77・西田書店) ▽H・デンベック著、小西正泰・渡辺清訳『動物の文化史3 動物園の誕生』(1980・築地書館) ▽マイルズ・バートン著、小原秀雄監訳『動物園と野生生物保護』(1990・佑学社) ▽世界動物園機構ほか著、日本動物園水族館協会訳『世界動物園保全戦略 世界の動物園と水族館が地球環境保全に果たす役割』(1996・日本動物園水族館協会) ▽渡辺守雄ほか著『動物園というメディア』(2000・青弓社) ▽青山健一著『私の動物園勉強法』(2002・文芸社) ▽増井光子著『動物が好きだから』(2003・どうぶつ社) ▽菅谷博著『動物園のデザイン』(2003・INAX出版) ▽市民ZOOネットワーク著『いま動物園がおもしろい』(2004・岩波ブックレット) ▽小菅正夫著『「旭山動物園」革命――夢を実現した復活プロジェクト』(2006・角川書店) ▽川端裕人著『動物園にできること――「種の方舟」のゆくえ』(文春文庫)』

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