面積(読み)めんせき(英語表記)area

翻訳|area

精選版 日本国語大辞典 「面積」の意味・読み・例文・類語

めん‐せき【面積】

〘名〙 面が、二次元空間で占める広がりの大きさ。平面または曲面上の広さ。
※舶用機械学独案内(1881)〈馬場新八・吉田貞一〉前「安全瓣の面積(メンセキ)は一名馬力に付凡そ二分の一平方インチなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「面積」の意味・読み・例文・類語

めん‐せき【面積】

ある場所の広さ。線で囲まれる平面や曲面の広さ。単位平方メートルアールなど。「国土面積」「作付け面積

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「面積」の意味・わかりやすい解説

面積 (めんせき)
area

(1)平面図形の面積 平面の部分を囲む図形の大きさを,単位の長さをもつ線分を1辺とする正方形の大きさを基準として測ったときの数値がその図形の面積であると通常は説明されている。しかし図形の大きさについては何も述べられていないので,この説明をもって面積の定義とするのは無理である。そこで数学では積分をもって面積を定義する。すなわち,平面上の有限の範囲内に集合Kがあるとき,Kを含む長方形Iをとって,Iの点Pに対しPKに属せばφ(P)=1,そうでなければφ(P)=0として,関数φ(P)を定義し,この関数がI上で積分可能ならばK面積確定であるといい,その値をKの面積という。領域K境界が滑らかな曲線の有限個の接合であるときはKは面積確定であるが,ジョルダン曲線で囲まれた領域のなかにも面積確定でないものがある。fx),gx)が区間ab]で定義された連続関数で,fx)≦gx)のとき,曲線yfx),ygx)と直線xaxbで囲まれた部分の面積は,で与えられる。

(2)曲面の面積 曲面の面積を一般的に定義するのはむずかしい。ここでは次のことだけを述べておく。Axy-平面上の面積確定な閉領域とし,fxy)はA上で定義された連続微分可能な関数として,zfxy)で表される曲面をSとするとき,の式で与えられる積分の値を曲面Sの面積という。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「面積」の意味・わかりやすい解説

面積
めんせき
area

2次元の領域の広さを表す量。初等幾何学では,長方形の面積を基礎にして,それを等積変形した平行四辺形の面積,さらにその半分の三角形の面積が考えられる。多角形は三角形に分割できるので,面積が考えられる。曲線で囲まれた領域については,なんらかの意味で極限概念が必要であり,一般的には の形で定義できる。この積分概念をどのように定式化するかということでは,これは測度 m議論と本質的に同じである。曲面の面積については,曲面上の測度を考えればよいわけであるが,それを多面体から近似しようと思うと,内接多面体ではだめで,外接つまり微分を考えて面積要素 ds を用いて という 2次式の形になる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「面積」の意味・わかりやすい解説

面積
めんせき

線で囲まれた平面の一部分の広さのことをいう。平面図形Dの面積というのは、一辺の長さ1の正方形の面積を1としてDがその何倍にあたるかを示すものである。面積の計算の原理は次のようになっている。

(1)二つの平面図形D1、D2をあわせてできる平面図形の面積はD1、D2の面積の和に等しい。(2)D2がD1の一部分のとき、D2の面積はD1の面積より大きくない。(3)合同な二つの平面図形の面積は等しい。

[栗田 稔]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「面積」の意味・わかりやすい解説

面積【めんせき】

面の広さ。単位長さを1辺とする正方形の面積を単位として表す。簡単な平面図形の面積は公式によって求められ,直線図形は三角形に分け,それらの面積の和をとる。曲線で囲まれた平面図形や曲面の面積は一般に積分により計算する。→長さ体積
→関連項目求積法

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

普及版 字通 「面積」の読み・字形・画数・意味

【面積】めんせき

広さ。

字通「面」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内の面積の言及

【積分】より

…円や放物線と直線で囲まれた平面図形の面積を求めることは,ギリシア時代から知られていたが,これらをもっと一般に,系統的に扱うのが積分法であって,その中心的概念が積分である。積分法は微分法とともに17世紀にI.ニュートンとG.W.ライプニッツによって発見された。…

※「面積」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android