われら死者の目ざめるとき(読み)われらししゃのめざめるとき(その他表記)Når vi døde vågner

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

われら死者の目ざめるとき
われらししゃのめざめるとき
Når vi døde vågner

ノルウェー劇作家 H.J.イプセン戯曲。3幕。 1899年刊,1900年1月 26日シュツットガルトのホフテアトルで初演。彫刻家ルーベクは大作復活の日」で有名になるが,その後,創作意欲が湧かない。4年の国外旅行ののち若い妻マヤを伴って山の保養地にやってくるが,ここでかつての大作のモデルだったイレーネとめぐり会う。彼女はルーベクの作品のため,肉の姿態だけではなく,魂と心まで捧げたのだった。これを知ったルーベクは彼女との愛の復活に再生を求め,2人で山頂目指して登っていくが,なだれに巻込まれて死ぬ。イプセンの最後の作品で,晩年の象徴主義的作風の集大成ともいえる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android