アマクサクラゲ(読み)あまくさくらげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アマクサクラゲ」の意味・わかりやすい解説

アマクサクラゲ
あまくさくらげ / 天草水母
[学] Sanderia malayensis

腔腸(こうちょう)動物門ハチクラゲ綱旗口(はたくち)クラゲ目オキクラゲ科に属するクラゲ。全体は淡紫紅色あるいは黄色。傘は比較的扁平(へんぺい)で、直径6~10センチメートル、傘の外表面には多くの刺胞(しほう)群が放射状に並んでいる。傘縁は32葉に分かれ、16個の感覚器と16本の長い触手とが交互に存在する。口縁は4個で長く、その基部中央に十字状の口を開いている。本種は熱帯性であるが日本では本州中部以南にみられ、九州の天草付近では8月ごろに多産する。触手に強い刺胞毒があり、触れると強い痛みを感ずる。

[山田真弓]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアマクサクラゲの言及

【クラゲ(水母)】より

…エフィラを放して残ったポリプの基部は,再び大きくなってストロビラになり,エフィラ幼生を放出する。しかし,タコクラゲやイボクラゲ,アマクサクラゲなどではエフィラは1個のみしかできない。ジュウモンジクラゲ類は着生したプラヌラから直接小型のクラゲになり,またオキクラゲはプラヌラが直接エフィラになってクラゲになる。…

※「アマクサクラゲ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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