ウミトラノオ(読み)ウミトラノオ(その他表記)Sargassum thunbergii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウミトラノオ」の意味・わかりやすい解説

ウミトラノオ(海虎の尾)
ウミトラノオ
Sargassum thunbergii

褐藻類ホンダワラ目ホンダワラ科の海藻。日本各地から東シナ海にかけ潮間帯下部の岩上に著しい群落をつくる。ホンダワラ属のうち小型のものに属し,多くは長さ数十 cmであるが最大のものは 1mに達する。仮根は小盤状,茎は短くその頂から多数の主枝を生じ,さらに羽状小枝を生じる。これらの枝の上には短い線状の葉が密生している。その間に紡錘形気胞が混り,また成熟時は円柱状の生殖器托もできる。

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世界大百科事典(旧版)内のウミトラノオの言及

【ホンダワラ】より

…日本沿岸はこの類が最も多産する地域で,約60種の生育が知られる。おもな種類にマメダワラS.piluliferum Ag.,ウミトラノオS.thunbergii Ag.,アカモクS.horneri (Turn.) Ag.,ノコギリモクS.serratifolium Ag.,ホンダワラS.fulvellum (Turn.) Ag.などがある。大西洋のサルガッソー海は〈藻の海〉の意で,ホンダワラ類が海面に多量に浮遊して群落をつくっているところであり,その主要種はS.natans (L.) Meyenである。…

※「ウミトラノオ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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