エリュトラー海案内記(読み)エリュトラーかいあんないき(その他表記)Periplus Maris Erythraei

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エリュトラー海案内記」の意味・わかりやすい解説

エリュトラー海案内記
エリュトラーかいあんないき
Periplus Maris Erythraei

古代ローマ時代の紅海インド洋の航海事情ならびに各港の貿易品,各地の産物などをギリシア語で記した書。作者不詳であるが,エジプト在住のギリシア人の航海者により 70年頃著わされたと推定される。インド洋の季節風を利用して遠洋航海する貿易業者のために書かれ,アフリカ東岸,アラビア海岸,ペルシア湾口からインダス河口,インド東西両海岸,スリランカマレー半島にまで及ぶ各商港の貿易商品を精彩に富んだ筆致で描写している。東西交渉史上重要な資料。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「エリュトラー海案内記」の解説

『エリュトラー海案内記』(エリュトラーかいあんないき)
Periplūs tēs Erythrās Thalassēs

1世紀にエジプトのギリシア人が書いた紅海,インド洋沿岸地帯の商業案内書。ローマ帝国南海貿易の重要史料。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む