オルテガ政権(読み)おるてがせいけん

知恵蔵 「オルテガ政権」の解説

オルテガ政権

中米ニカラグアで2006年11月に行われた大統領選挙で左派サンディニスタ民族解放戦線のオルテガ元大統領が勝利し、16年ぶりに政権に返り咲いた。「飢えと失業者をなくす」を公約に低賃金に悩む若年層の支持を得た。過去3回の選挙では米国が露骨に干渉し、オルテガが政権を握れば援助を停止するなどと通告していたが、保守政権の下での経済の悪化汚職横行に対し有権者が反発した。南米の左傾化の波が中米にも及び、米国の中南米への影響力がさらに後退したことを示す。オルテガはサンディニスタ革命後、1984年の大統領選で当選し内戦中の政府を率いたが、内戦終結後の90年の選挙で敗れた。

(伊藤千尋 朝日新聞記者 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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