オルトギ酸エステル(読み)オルトギさんエステル(その他表記)orthoformic acid ester

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルトギ酸エステル」の意味・わかりやすい解説

オルトギ酸エステル
オルトギさんエステル
orthoformic acid ester

合成化学に使われる試薬の一つ。ギ酸の水和物であるオルトギ酸 CH(OH)3 は遊離酸としては存在しないが,アルコールとのエステルとして存在する。クロロホルムナトリウムエチラートとの反応によりつくられるオルトギ酸エチルエステル HC(OC2H5)3沸点 147℃,甘い匂いをもつ液体である。水に溶けにくいが,エチルアルコールメチルアルコールによく溶ける。反応性が高く,ケトン,アルデヒドと反応し,ケタール,アセタールを容易に生成し,また活性メチレン化合物と反応し,アルコキシメチレン誘導体を生成する。

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