オルトギ酸エステル(読み)オルトギさんエステル(その他表記)orthoformic acid ester

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オルトギ酸エステル」の意味・わかりやすい解説

オルトギ酸エステル
オルトギさんエステル
orthoformic acid ester

合成化学に使われる試薬の一つ。ギ酸の水和物であるオルトギ酸 CH(OH)3 は遊離酸としては存在しないが,アルコールとのエステルとして存在する。クロロホルムナトリウムエチラートとの反応によりつくられるオルトギ酸エチルエステル HC(OC2H5)3沸点 147℃,甘い匂いをもつ液体である。水に溶けにくいが,エチルアルコールメチルアルコールによく溶ける。反応性が高く,ケトン,アルデヒドと反応し,ケタール,アセタールを容易に生成し,また活性メチレン化合物と反応し,アルコキシメチレン誘導体を生成する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android