キプチャク大草原(読み)キプチャクだいそうげん(その他表記)Steppe of Kipchak

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キプチャク大草原」の意味・わかりやすい解説

キプチャク大草原
キプチャクだいそうげん
Steppe of Kipchak

南ロシアのステップ地帯。西はドネプル川から東はボルガ川,ウラル川を越えキルギス地方にまで広がる。古来イラン系スキタイ人,サルマート人などの居住地として知られるが,その後はアジア系遊牧民族の移動と盛衰が繰返された。9~10世紀ハザール人,ペチュネグ人が,11~12世紀ポロベツ (クマン) 人が強盛となってキエフ・ルーシと交渉をもった。 13世紀中頃モンゴル系キプチャク・ハン国が建設されたが,一時 14世紀末チムールの軍隊に攻略された。 15世紀より北方にモスクワ大公国が勃興するとその領域拡大の対象となり,16世紀中頃イワン4世 (雷帝) のアストラハン征服によってその大半がモスクワの支配下に入った。現在この地はウクライナ,ロシア,カザフスタンにまたがっている。

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