クルップ家(読み)クルップけ(その他表記)Krupp

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クルップ家」の意味・わかりやすい解説

クルップ家
クルップけ
Krupp

ドイツのエッセン本拠をもつ製鋼業主の家系。ドイツの産業と社会の発展に,また武器製造の分野に重要な役割を果した。フリードリヒ・クルップ (1787~1826) が 1811年にクルップ商会を創設。長男アルフレート (12~87) が継承し,高品質の鋳鋼製造を手がけ,種々の作業所を支配下におく一大コンツェルンを築いた。3代目フリードリヒ・アルフレート (54~1902) は皇帝の海軍大拡長案と結びついて,大軍需企業家として君臨した。養子グスタフ (1870~1950) とその子アルフリート (07~67) は,1903年株式会社となった商会をアルフレートの基本方針に基づいて運営し,2回の世界大戦中ドイツの軍事力増進に貢献した。第2次世界大戦後,アルフリートは戦犯に問われたが,53年にクルップ社は再建された。 67年経営難に陥り,新しくフリードリヒ・クルップ有限会社が発足した。

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世界大百科事典(旧版)内のクルップ家の言及

【クルップ】より

…息子フリードリヒ・アルフレートF.Alfred(1854‐1902)の代には,クルップ社は世界で最も大きい軍需企業の一つに数えられるようになった。なおクルップ家の事業はその後,孫娘ベルタの夫グスタフ(1870‐1950)を経てアルフリート(1907‐67)に引き継がれたが,彼の死後はクルップ家の関与は希薄になった。【日高 千景】。…

※「クルップ家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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