知恵蔵「ゲシュタルト崩壊」の解説
ゲシュタルト崩壊
インターネット上では、ゲシュタルト崩壊と言えば、認知心理学で言う「文字のゲシュタルト崩壊」という現象を差す場合が多い。例えば、「を」という文字を
をををををををを
をををををををを
をををををををを
をををををををを
をををををををを
をををををををを
をををををををを
をををををををを
のように並べたものを数分間見続けてみると、並べられた文字がばらばらに分裂して見え、記号や絵のように認識され始める。このとき意味や読み方を含めて「を」という文字の全体の構造を見失ってしまうが、この感覚が、文字のゲシュタルト崩壊だ。ゲシュタルト崩壊を起こしやすいとして有名な文字には「借、多、野、今、傷、ル、を」などがある。文字だけでなく、ある音を聞き続けたり、ある形や文字を書き続けたりして起こる場合もある。
(佐橋慶信 ライター / 2011年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報