全体性(読み)ぜんたいせい(その他表記)totality

翻訳|totality

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「全体性」の意味・わかりやすい解説

全体性
ぜんたいせい
totality

一個の事物あるいは事象が,一つのまとまりをもち,さらに細かい部分に割ることによってその特質が失われてしまうようなとき,そこにみられる独自の構造や機能上の特性をいう。全体性が重視されるようになったのは,全体を単なる部分の構成物として理解する,原子論的な機械的分析方法への批判がなされた 19世紀以降のことであり,社会学における社会有機体説,心理学でのゲシュタルト理論などもこれにあたる。しかしこの全体性は,部分の存在や意義を否定するものではなく,全体は部分を超越した実在であるとしても,それは各部分の有する特質を土台とした相互依存関係によって生み出された統一体であると理解される。社会体系という概念が使用されるようになったのも,「全体と部分」という古くて新しい問題を解明するためである。

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