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シュプレヒシュティンメ Sprechstimme[ドイツ]

世界大百科事典 第2版の解説

シュプレヒシュティンメ【Sprechstimme[ドイツ]】

20世紀のオペラ,オラトリオ,歌曲などに用いられる特殊な発声法。字義通りには,〈語る声〉を意味する。普通の歌唱的な発声法では,体腔を共鳴させ,音調をととのえて,できる限り正確な音程を保持するが,シュプレヒシュティンメは日常的な語調に近く語るように歌うもので,図のように記譜される。この際,×印で示された音高は,概略の高さを指し示す。【服部 幸三】

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のシュプレヒシュティンメの言及

【歌曲】より

…連作歌曲は,元来は小形式の作品である歌曲を花束のように編んで音楽的なサイクルとしてまとめたもので,シューベルトの《美しい水車小屋の娘》や《冬の旅》に始まり,ロマン派歌曲に豊かな色どりを添えた。ウォルフ以後のドイツ歌曲は,R.シュトラウスの感覚的に洗練された心理的作風やマーラーによる管弦楽を伴奏としたシンフォニックなリートへと進み,20世紀に入るとシュプレヒシュティンメ(話す声,すなわち語るように歌う技法)を用いたシェーンベルクの《月に憑かれたピエロ》に見られるように,しだいに抒情的な歌唱様式を抜け出して表現主義的傾向を強めるようになった。 ドイツ以外の国では,甘美でノスタルジックなロマンスの流れを汲みながら,近代にいたってデュパルク,ショーソン,フォーレ,ドビュッシー,ラベルらの手で完成されたフランスのメロディの芸術が重要である。…

【シェーンベルク】より

…この時期には《ゲオルゲ歌曲集》のほか《三つのピアノ曲》(1909),《五つの管弦楽曲》(1909),モノドラマ《期待》(1909),《ピエロ・リュネール》(1912)など怪奇な表出力をもった傑作が多い。特に《ピエロ》は無調時代の集大成であり,5人の特殊編成の室内楽は,第2次世界大戦後の色彩性を重んじた室内楽編成に影響を与え,また〈シュプレヒシュティンメ〉という新しい声楽の表現法は,後の歌曲のあり方に影響を残した。 第1次世界大戦中は1915,17年と2度召集を受け,創作活動が停止された。…

【ピエロ・リュネール】より

…声,ピアノ,フルート(ピッコロ持ちかえ),クラリネット(バス・クラリネット持ちかえ),バイオリン(ビオラ持ちかえ),チェロという斬新な組合せのアンサンブルのための作品で,楽器編成は各曲ごとに変化する。月に憑かれたピエロが,絞首台の上の打首の夢をみるといったグロテスクなテキストの内容を表現するため,シェーンベルクは,調性のあいまいな無調の技法や,語りと歌の中間のシュプレヒシュティンメを用いた。表現主義音楽の代表的な作品で,I.ストラビンスキーの《三つの日本の抒情詩》やM.ラベルの《マラルメの三つの詩》に直接的な影響を与えた。…

※「シュプレヒシュティンメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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