ジョウ・やすらか・なれる

普及版 字通 の解説


22画

[字音] ジョウ(ゼウ)
[字訓] やすらか・なれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(どう)。は〔説文〕五下に「貪獸なり」とし、母猴の意とするが、頁(けつ)は人の礼容を整えた形で、とは神前に舞楽する象をいう。〔説文〕二上を「牛、柔なるなり」とするが、牛は犠牲。犠牲を捧げて神に祈る意。金文に「きを(やは)らげ(ちか)きを能(をさ)む」という語があり、文献にはを柔に作る。(ゆう)は酒器。酒を薦めて歌舞し、神意を柔らげることをいう字である。また金文に「(みだ)る」とよむ字があり、おそらく擾の初文。酔って歌舞する姿をいう。の字義から推して、の字義を知ることができる。

[訓義]
1. やすらか、やすんずる、神意をやすんずる。
2. なれる。

[古辞書の訓]
名義抄 ナヅク 〔字鏡集〕 ツツシチナリ・ナツク・ヤスシ・シタガフ

[語系]
・擾・柔・鞣njiuは同声。〔書、〕の「擾にして毅」は「柔にして毅」の意。これらの字は、声近くして通用することがある。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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