スピー人(読み)すぴーじん(その他表記)Spy man

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スピー人」の意味・わかりやすい解説

スピー人
すぴーじん
Spy man

ベルギーのナミュール県スピー洞窟(どうくつ)から1886年に出土した典型的ネアンデルタール人骨。発見者はアマチュア考古学者のローエおよびド・ピュイ。発見されたのは、男性とみられる成人人骨2体と小児破片骨である。これらはムスティエ文化とともに埋葬されており、遺体の近くで火がともされた跡があった。スピー人骨は欠如部分もあるが、全身の姿を十分現している。それまでネアンデルタール人の低い前頭部を病理学的なものであるとする学界の権威ウィルヒョウ(フィルヒョウ)の見解が一般に浸透していたが、同様な特徴をもつ本人骨の発見により、この説は崩れ、ネアンデルタールは一連の古代人類としての地位が確立された。

[香原志勢]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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