タッシリナジェール遺跡(読み)タッシリナジェールいせき(英語表記)Tassili-n-Ajjer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タッシリナジェール遺跡」の意味・わかりやすい解説

タッシリナジェール遺跡
タッシリナジェールいせき
Tassili-n-Ajjer

アフリカ北部サハラ砂漠に点在する原始絵画遺跡。 1956年フランスの H.ロートらによって調査された。時期については,中石器時代以後と考えられる。動物や人間が描かれているが,時期により主題となる動物が,野生動物,次いでウシ最後ラクダへと変化する。狩猟社会から牧畜社会になり,サハラの乾燥化に伴いラクダを飼育するようになったが,ついにこの付近居住不能となり放棄されたことを示している。遺跡周辺は貴重な生態系を保存するため,1982年世界遺産の自然文化複合遺産に登録。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android