ツガサルノコシカケ(栂猿腰掛)(読み)ツガサルノコシカケ(英語表記)Fomitopsis pinicola

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ツガサルノコシカケ(栂猿腰掛)
ツガサルノコシカケ
Fomitopsis pinicola

担子菌類ヒダナシタケ目サルノコシカケ科。ツガのみならずマツモミなどの針葉樹の幹につき,生木上でも枯れ木上でもよく生長する。傘は柄がなく樹幹に棚のようにつくので,半円形で低い山形になる。径 30cm,厚さ 15cmぐらいのものが多く,ときに径 50cm,厚さ 20cmをこえる大型になることもある。上面は厚い殻皮のため硬く,表面はなめらかであり,赤褐色または黒色,明らかな環溝をつくる。下面はやや黄色がかった白色,多数の細かい円形の管孔を生じ,その内面に担子器ができる。胞子無色。この菌は材をおかし,いわゆる褐色腐れの原因となる有害菌として知られ,その分布は全世界的である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android