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ハオマ Haoma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハオマ
Haoma

古代ペルシアで造られた神酒の名。ハオマという語は古アーリア語の語根 hu (砕く,つぶすの意) からきている。ハオマはペルシアやアフガニスタンに生育する薬効のある植物 (マオウの種と考えられる) で,『アベスタ』のなかで言及されている。それをつぶして造ったのが人を酔わせる神酒ハオマで,古代インドのソーマに対応する。敬虔な霊感に満ちた状態で飲まれるが,飲んだ者には知恵や勇気や成功などが与えられると信じられた。ハオマはまた,移り気な女の害を避けるものでもあるとされ,「家,村,地方,国の主」とも呼ばれた。儀式において用いられたが,次第にその狂態的使用は排せられ,単なる儀式の手続の一つとして用いられるようになった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典内のハオマの言及

【生命の樹】より

…古代西アジアの乾燥地帯では慈雨の恵みを願うところから,天空の泉に不死の生命を授ける聖なる樹木があるという信仰を持った。イランではハオマと呼ばれたが,これはブドウだとされる。聖樹は多く聖獣や女神を伴った形で装飾文様に使われる。…

【ソーマ】より

…この祭式と特殊な供物の重要さは,《リグ・ベーダ》第9巻の全体が〈自身を浄化するソーマ〉の賛歌よりなっていることからもうかがわれる。ソーマは語形上アベスターのハオマと一致し,その起源はインド・イラン族の分離以前にさかのぼる。しかしインドでは実物の入手がむつかしく,早くからさまざまな代用物が用いられたため,植物学的同定は困難である。…

※「ハオマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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