フェロイン

化学辞典 第2版 「フェロイン」の解説

フェロイン
フェロイン
ferroin

トリス(1,10-フェナントロリン)鉄(Ⅱ)錯体(tris(1,10-phenanthroline)iron(Ⅱ)錯体)[Fe(C12H8N2)3]2+ のことで,鉄が酸化されて三価になった錯体をフェリイン(ferriin)という.鉄が二価状態で赤色を,三価状態で淡青色を呈する.酸化還元指示薬(変色電位は1.11 V)として用いられるほか陰イオンイオン対の形で溶媒抽出する目的に用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のフェロインの言及

【フェナントロリン】より

…1.0mol硫酸水溶液中でのFeL32+⇄FeL33+の標準酸化還元電位は1.06Vで,赤橙色⇄ほとんど無色の変化をする。この変化は硫酸セリウム(IV)による鉄(II)塩の酸化還元滴定の指示薬として利用され,フェロインという別名で知られている。検出限界濃度は0.5ppmで,コバルト(II)や銅(II)が妨害する。…

※「フェロイン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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