ヘルゴット教会(読み)ヘルゴットきょうかい

世界の観光地名がわかる事典 「ヘルゴット教会」の解説

ヘルゴットきょうかい【ヘルゴット教会】

ドイツ南部、バイエルン州ローテンブルク(Rothenburg ob der Tauber)から18kmほどの小さな町クレクリンゲン(Creglingen)の町はずれ、ロマンチック街道沿いにある教会。ここには、ドイツの著名な彫刻家リーメンシュナイダー(Tilman Riemenschneider、1460頃~1531年)の最高傑作の一つ、「聖母マリアの昇天」の祭壇がある。1505~1510年ごろに制作された、聖母マリアや十二使徒の精緻(せいち)で見事な木彫りのレリーフが施されている。この教会が建てられたのは、1384年に農夫が聖餅(ホスティア)を見つけたことに始まる。その噂を聞いて巡礼に訪れる人々が増えたことから、クレクリンゲンの領主のホーエンローエ・ブラウネック伯爵が、聖餅が発見された場所に教会を建てた。その後、16世紀に入って、教会の内装を大規模に改造することになり、このときにリーメンシュナイダーの「聖母マリアの昇天」の祭壇が設置された。ローテンブルクからクレクリンゲンまではバスが運行している(所要時間約20分)が、本数は少ない。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android