日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベルヌーイ試行」の意味・わかりやすい解説
ベルヌーイ試行
べるぬーいしこう
さいころを投げることを何回も繰り返すとき、各回における結果は他の回における結果と無関係、すなわち独立である。このようにある試行において事象Eがおこる確率をpとして、この試行を独立にn回繰り返すことをn回ベルヌーイ試行という。この場合、第i回に事象EがおこればXi=1、おこらなければXi=0によって確率変数Xi(i=1,2,……,n)を定めると、X1、X2、……、Xnは独立な確率変数であって、n回ベルヌーイ試行はn次元確率変数(X1,X2,……,Xn)として表される。ここでY=X1+X2+……+Xnと置けば、Yはn回のうちにEのおこった回数を表す確率変数であって、Yの確率分布は二項分布B(n,p)である。
[古屋 茂]