ポロ結社

デジタル大辞泉プラス 「ポロ結社」の解説

ポロ結社

西アフリカに住む一部先住民男性による排他的結社。一定年齢に達した少年を村から離れた“学校”で教育し、加入儀礼を経て結社のメンバーとする。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のポロ結社の言及

【加入儀礼】より

… 加入儀礼として最も典型的なのは,男子結社や秘儀集団に加入する場合にみられるものである。たとえば西アフリカのリベリア,シエラレオネ,ギニアにかけて住んでいるクペル族の〈ポロ結社〉とよばれる秘密結社の加入儀礼では,学齢期の少年の数が十分そろっていると考えられたときに,長老たちによって,ブッシュ・スクール(〈藪の中の学校〉の意でやはりポロとよばれる)が村から離れた場所につくられ,仮面をつけた男たちが,少年たちを連れていくために村に派遣される。ポロで少年たちの腹の上に鶏の血が入った袋が巻きつけられる。…

【仮面】より

…しかし,具体的なものとして,儀礼や祭りに用いられる仮面の特徴は,日常生活とは異質な状況の中に〈出現〉してくる点にある。パプア・ニューギニアの諸族の〈精霊〉〈守護霊〉を表す仮面にせよ,アフリカ,リベリアのポロ結社やマリのドゴン族のアワ結社に代表される〈秘密結社〉の組織の核としての仮面にせよ,アマゾン地方のインディオの森にすむ獣の仮面にせよ,仮面は日常世界からは不可視の世界,他界あるいは霊界,人間の領域とは次元を異にする自然界,死者の世界からこの世界へと出現し,突出し,両者を媒介する中で,不可視のものを眼に見える姿で現出するという意味を担っている。仮面が出現する時,〈儀礼〉〈祭り〉は,同時に,その仮面の起源が反復される時でもあり,仮面を用いた祭礼の多くは,仮面の起源を再現する劇の構造を萌芽として含んでいる。…

【秘密結社】より

…下コンゴのデムボ結社やナイジェリアのベニン族の王宮結社などは,こうした例にあたる。またリベリアのクペル族にみられるポロ結社は,若者たちを〈死と再生〉を伴う加入儀礼によってブッシュ・スクールに長期間隔離し,成人男子としての心得について訓練する。男子結社【綾部 恒雄】。…

※「ポロ結社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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