日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミスト繁殖」の意味・わかりやすい解説 ミスト繁殖みすとはんしょくmist propagation 植木、花卉(かき)類の挿木繁殖をするとき、温室内に温度、光とともに湿度条件を満たす装置を取り付けて繁殖させることをいう。ミスト装置は、圧力タンクを使って管の中を水を高圧で送り、ノズルからミスト(霧)状に噴霧させて挿木の葉面や室内の湿度を保ち、蒸散を抑えて植物体の体力の消耗を少なくするものである。ミスト繁殖の利点は、発根日数の短縮、発根率の向上、苗の均一化、挿木回数の増加、灌水(かんすい)管理の省力化などであるが、施設装備に経費がかかり、二次管理施設(ならし育苗)が必要となるものがあるなどの短所もある。[堀 保男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例