レッドリバー植民地(読み)レッドリバーしょくみんち(英語表記)Red River Settlement

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レッドリバー植民地」の意味・わかりやすい解説

レッドリバー植民地
レッドリバーしょくみんち
Red River Settlement

現在のカナダマニトバ州の発祥地。ウィニペグ市の郊外,レッド川とアッシニボイン川の合流点近くに,1811年セルカーク (伯)ハドソン湾会社より獲得した土地で植民地を建設。レッドリバー植民地と呼ばれ,主としてアイルランド人,スコットランド人が入植した。セルカーク死後,36年ハドソン湾会社の統治下に入ったが,69年ハドソン湾会社がこの地を含めた北西部地方をカナダ政府に譲渡するにあたり,広大な領有地内の唯一ともいうべき居住地,レッドリバー植民地で,住民権益をめぐって L.リエルの指導下に反乱勃発。しかし要求が認められて,70年マニトバ州が成立し,その一部としてレッドリバー植民地もカナダに合併された。

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世界大百科事典(旧版)内のレッドリバー植民地の言及

【レッド・リバー反乱】より

…1867年のカナダ自治領政府の成立にともない,ハドソン湾会社が約200年間にわたって領有してきたルパーツ・ランドのカナダへの委譲交渉が開始され,69年12月1日を期して譲渡が成立することになった。広大なルパーツ・ランドの唯一の定住地,レッド・リバー植民地に住むメティスを主体とする住民はこの交渉にまったくあずからなかった。彼らはL.リエルを首班として臨時政府を樹立し,連邦政府へ既得権擁護を求め,連邦政府任命の副総督の就任を阻止した。…

※「レッドリバー植民地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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