ロンドン秘密条約(読み)ロンドンひみつじょうやく

旺文社世界史事典 三訂版 「ロンドン秘密条約」の解説

ロンドン秘密条約
ロンドンひみつじょうやく

第一次世界大戦中に,イタリアを協商国側で参戦させる条件を決めた条約
1915年4月に英仏露とイタリアの間に締結された。三国同盟一員であったが開戦後中立をとっていたイタリアに,「未回収のイタリア」のアドリア海沿岸地帯の割譲を約束して,三国同盟からの離脱を求めた。この条約に従って,イタリアは翌5月にオーストリアに宣戦した。

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世界大百科事典(旧版)内のロンドン秘密条約の言及

【第1次世界大戦】より

…英仏両国はロシアを連合国の一員としてつなぎとめるためこのような密約を締結したが,秘密外交はイタリアに対しても展開された。イタリアは本来三国同盟の一員であったが,トルコ分割への参加をすすめた英仏両国の誘引に応じて1915年4月26日にロンドン秘密条約を結び,それにしたがって同年5月23日にオーストリアと開戦した。イタリア首相サランドラAntonio Salandra(1853‐1931)は,この背信行為を〈神聖な利己主義〉と声明した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」