一渡・一渉(読み)ひとわたり

精選版 日本国語大辞典 「一渡・一渉」の意味・読み・例文・類語

ひと‐わたり【一渡・一渉】

〘名〙
① はじめから終わりまで一度通すこと。一度。一回。また、楽曲などを終わりまで一回奏すること。
蜻蛉(974頃)下「舞ひとわたりならさせて」
※半チョッパリ(1971)〈李恢成〉二「ひと渡り、求人一覧表を見渡すと」
一段。ひときわ。
狭衣物語(1069‐77頃か)二「我は琵琶を取り寄せて、衣がへをひとわたりおとして、萩が花摺りと謡ひつつ」
③ ひと通りの標準的なこと。いちおうのこと。
※志都の岩屋講本(1811)上「底依の国であらうとの考は、一と通(ワタ)り聞こえたるが如くなれども」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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