蜻蛉(読み)トンボ

  • ×蜻×蛉
  • あけず あけづ
  • えんば
  • えんば ゑんば
  • せいれい
  • とうぼう とうばう
  • とんぼう
  • とんぼう とんばう
  • とんぼう〔とんばう〕
  • 曲名
  • 蜻=蛉
  • 蜻=蛉/蜻=蜓
  • 蜻蛉 (カゲロウ)
  • 蜻蛉 (トンボ)
  • 蜻蛉 (トンボグサ)

デジタル大辞泉の解説

トンボ目の昆虫の総称。頭部の複眼は大きく左右に突出し、単眼は3個ある。触角は短く、かむ口をもつ。胸部には長大な2対の翅(はね)をもつ。腹部は長く棒状。幼虫は水生で、ヤゴとよばれる。成虫・幼虫ともに他の昆虫を捕食する。不完全変態イトトンボサナエトンボオニヤンマアキアカネシオカラトンボなど。あきつ。かげろう。せいれい。とんぼう。 秋》「とどまればあたりにふゆる―かな/汀女
トビウオ別名。とんぼうお。
歌舞伎で、役者が立ち回り中に切られたり投げられたりしたときなどに、手をつかずに宙返りすること。とんぼがえり。「―を切る」
印刷で、刷り位置を正確にするために版や原稿につける十文字の印。
運動場を整地する道具の通称。木製・金属製の丁字形の棒で、地面をならして平坦にする。形状が1に似ることによる呼び名。
蜻蛉結び」の
蜻蛉持ち」の略。
[補説]作品名別項。→蜻蛉
原題、〈ドイツ〉Die Libelle》ヨーゼフ=シュトラウスの管弦楽によるマズルカのリズムをもつポルカ。1866年初演。ヨーゼフハイキングで見かけたとんぼに着想を得て作曲された。
昆虫トンボの別名。
とんぼ1」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (「あきつ」の変化した語か) トンボをいう。
※混効験集(1711)上「あけづ、蜻蛉の事、和詞にはあきづと云」
〘名〙 「とんぼ(蜻蛉)」の異名。〔物類称呼(1775)〕
[補注]「十巻本和名抄‐八」に「赤卒 〈略〉阿加恵无波」また「胡黎〈略〉歧恵无波」とある。
〘名〙 昆虫「とんぼ(蜻蛉)」の漢名。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
※廃園(1909)〈三木露風〉廃園「色青くきらめける蜻蛉(セイレイ)ひとつ」 〔戦国策‐楚策・頃襄王〕
※梁塵秘抄(1179頃)二「居よ居よとうばうよ、かたしをまいらんさて居たれ」
[補注]⇒「とんぼう(蜻蛉)」の補注
〘名〙 (「とうぼう(蜻蛉)」の変化した語)
① =とんぼ(蜻蛉)①《・秋》
※康頼本草(1379‐91頃)本草虫部下品集「蜻蛉 和止ム波宇」
※花屋抄(1594)「かげろう三色有。一つはとんばうのかたちしてはねの色みの色」
※滑稽本・狂文棒歌撰(1785)「海道にて大兵を乗る駕籠をとんぼうと云」
※浄瑠璃・国性爺後日合戦(1717)嫁入式三献「間にもたらぬとんぼうめ」
※浄瑠璃・志賀の敵討(1776)「髪も美しう、とんばうも今はやる糸巻じゃな」
[補注]語源未詳で、歴史的かなづかいも明確ではないが、室町時代までの表記が「とうぼう(蜻蛉)」の例を含めて、「とんばう」「とうばう」のように「ばう」であって「ぼう」でないところから「とんばう」としておく。なお、「とばふ」に「う」音が添って「とうばふ」「とんばふ」となったとする説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の蜻蛉の言及

【トンボ(蜻蛉)】より

…【朝比奈 正二郎】
【伝承と民俗】

[日本]
 古くは〈あきづ〉と呼ばれ,日本の国土を〈あきづしま〉という。神武紀に,天皇が〈国の状(かたち)を廻(めぐ)らし望〉んで〈蜻蛉(あきづ)の臀呫(となめ)の如くにあるかな〉といったので〈秋津洲(あきづしま)〉と呼ぶようになったとある。民間では,初秋に突如として群れをなして飛来するところから,祖霊が姿をかえてやってくるとみてこれをとらえることを忌み,とらえると〈盆と正月礼にこい〉と唱えて放つ風習があった。…

※「蜻蛉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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